孫さんのスプリント買収の最大の狙いは「iPhone調達コストの引き下げ」かも?

日経12.10.12朝 米携帯3,5買収へ ソフトバンク、2兆円で
ソフトバンクは…スプリント…を買収する方向で協議に入った…米5位のメトロ…の買収も検討…一連の買収が成功すれば2007年に…(JT)が約1兆8千億円を投じた英たばこ大手のガラハーの買収を上回り過去最大になる見通し…

いやいや、孫さん。ちょっと待ってくれ。世界展開をする前にやるべきことがあるんじゃないか?厚木のLTEまだまだなんですけど・・・海外に2兆も投資するなら、まずはそのカネを使って日本で基地局を充実させる方が先なんじゃないかと・・・

auとの勝負で足元がグラついているのに、どうして今、外に目を向けなければならないのか。一体孫さんは何を考えておられるのか?

日経12.10.12朝 通信の国際再編 再び ソフトバンクが米社買収へ スマホ・高速通信、引き金
…経営統合で規模を拡大し、基地局の調達コストを抑える利点が高まる。端末でも規模の利点を生かせる…スプリント…はiPhone…を採用している。ソフトバンクによる買収が実現すれば、端末の導入条件をめぐるアップルへの交渉力が強まる…携帯電話事業で稼いだ現金で返済を進め、今年3月末には約5500億円まで圧縮。この間に格付けも改善し、再び大型買収に踏み出すための財務面の下地はできていた…現在の本業などで稼ぐフリーキャッシュフロー(純現金収支)は年間4000億〜6000億円前後に上る。SMBC日興証券の森行真司アナリストは「十分に返済でき、悪くはない買収」と話す。

なるほど。スプリントもiPhoneを採用しているので、スケールメリットによってiPhoneの「導入条件をめぐるアップルへの交渉力が強まる」。

つまり、主力であるiPhoneの調達コストを低くできる可能性がある、と。

足元ではイー・アクセスを買収し電波関連の強化を行った。しかし、料金プランでauと横並びのままでは、電波が強化されてauと互角以上になる前に顧客が流出し、「誰も居ないのに電波は強くなった」になりかねない。

「その時」まで顧客流出を食い止め時間を稼ぐためには、お得意の低価格戦略が効く。だからiPhone自体の価格を何とかして下げたい。

そして、スケールメリットで基地局の調達コストを低く出来れば、iPhoneも基地局も調達コストが低くなり、さらにauに対して有利な勝負ができるようになる。

しかも、同時に海外への足がかりを築くことにもなる。さらに財務状況も悪くないときている。

もちろん、孫さんがこう考えておられるのかどうかはわからない。しかし、もしこう考えておられるのであれば、「さすが孫さん、十分勝算がありそうですね」と思う。

「日本一、いや世界一安いiPhoneを最高の環境で提供したい」そんな意気込みを感じる。例の銅メダル発言も、このような意気込みからだったのではないだろうか。

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