「コスプレ」は「挑戦的活動」であり、「レイヤー」の集まりはその「運動体」か。ふーむ。

THE NIKKEI MAGAZINE 12.01.22 コスプレ女子、革新の風運ぶ 石鍋仁美
時代劇のセットを観光客に公開している京都の東映太秦映画村・・・大半は女性。多くは男装だ。・・・「太秦戦国祭り」は2007年に始まった。昨年秋の入場者は2日間で過去最高の1万2000人。このうち1650人がコスプレ実践者、いわゆるレイヤーだ。・・・メディア文化論を研究する田中東子氏は論文「コスプレという文化」・・・米国のSFファンがスター・トレックやスターウォーズの仮装を始め・・・最近は「米国人もコスプレは日本発祥だと思っている」ほどだという・・・今の日本のコスプレは凝り方が違う・・・母親や祖母から裁縫の技術を習う・・・女性のものとされてきた技術を用い、単なる消費者からモノを作る側に脱出する。しかし表現するのは「女性らしさ」ではなく、男装。この構造から、少女たちをもっぱら消費者としてのみ認める既存社会への「挑戦的活動」であり「運動体」がコスプレでありレイヤーだと田中氏は読み解く・・・細井浩一・立命館大学映像学部教授・・・「伝統と革新」が京都の力の源泉だったと細井教授。・・・

なるほど。コスプレする人を「レイヤー」というのか。コスプレイヤーのレイヤーなんだろう。重ね順かとおもた(^^);

しかし、この風景はスゴイね。パンピーだけど、マジで一回行ってみたいわ。

THE NIKKEI MAGAZINE記事より

レイヤーの人たちはよく写真を撮るようだ。で、皆結構いいカメラを持っていて、しかも結構うまいみたい。さらには、その写真に加工をしたりもするようだ。

何となくおもしろい人達だなぁと思っていたのだけど、その「何となく」が石鍋仁美氏の記事でハッキリした。

「コスプレ」は「挑戦的活動」であり、「レイヤー」の集まりはその「運動体」だと。そうか、彼らはロックなんだね。だから共感するものがあるんだ。

考えてみれば、ロックやパンクのファッションや、昔の厨房があの懐かしの変形学生服「ボンタン」をはいたりしてたのだって、社会に対する何らかの主張と考えられるわけで。

レイヤーたちが皆そうなのかどうかは分からないけれど、その主張が「消費者としてのみ認める既存社会」へのNOだというところがまたおもしろい。

「消費者としてのみ認める既存社会」の言葉をみて真っ先に思い浮かんだのが最近発売されたこれらのケータイ。

携帯電話(Girls'シリーズ) F-06D Girls' - FMWORLD.NET(個人) : 富士通

「楽しく盛れる 激かわケータイ」、「ウチらのための新ケータイ♥」、「次に買うならこれっきゃない!」、とな。ふむ。

携帯電話(F-03D Girls') - FMWORLD.NET(個人) : 富士通

「ウチらのためのケータイ出たよん★」、「かわいくデビューしちゃお♥」、とな。ふむ。

一見媚びてるんじゃないか?と思ったけど、実は「消費する機械」としてみてるんじゃないか?とも思えてくる。

レイヤーたちはこういう「ウチら」な人たちの対極にあるのじゃないかと思う。

「自分たちは消費する機械じゃない!女なら可愛ければ好きだろう?とバカにするな!」

ということじゃないかと。つまり、こういった商業主義にNOを突きつけているのではないか?と。

また、もうひとつ重要なのは、

「コンシューマー」から「クリエーター」への脱出

ということだと思う。ブログが社会に与えた影響とも似ていると思う。


田中東子氏の「コスプレという文化」という論文はこの本に収録されているらしい。チェックかも。



しかし毎度だけど、石鍋氏はおもしろい記事をお書きになるよね。

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