「電気料金の国際比較」を考える時には「家庭用」と「産業用」を区別して考えよう | 日本の電気代の国際比較 - 藤沢数希/アゴラ

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・・・「日本の電気代は世界一高い」などという発言が、様々なところで聞かれたが、それは事実に反している。確かに日本の電気代は安くはないが、欧州各国よりはおおむね安い水準になっている。・・・脱原発に対する世論が以前から強かった国の電気代が近年急上昇している・・・逆に電気代の安い国は、石炭か原子力、あるいはその両方の比率が高い・・・天然ガス・・・天然ガスの比率が6割近いイタリアの電気代が最も高い・・・


先日、日経に、原発が止まれば電気料金上がりますよ、という記事があった。日本はアメリカや韓国と比べると電気料金が高いのだと。

琴線探査: 「電気料金18%上がりますよ」だけでは脅しにしか見えない | 原発停止長引けば 電気料金18%上昇も - 日経

しかし、藤沢氏は欧州諸国と比べるとそうでもないとおっしゃる。記事にはグラフがあったが、確かに「家庭用」ではその通りのようだ。では日経の記事がウソを言っていたのかというとそうでもない。日経は「産業用」のことを言っていたのだ。

恥ずかしながら、自分はこのことに気がつかなかった。印象として、基本的に日本は電気料金が割高なのだと思っていた。しかし、電気料金にも「家庭用」と「産業用」があるようで、これは別に議論しなければならないようだ。何と見出しに惑わされやすいことか。

しかしそう考えても、やはり日本の電気料金は安いとは言えないなぁ。家庭用、産業用ともに、韓国の安さに驚く。電気料金の安さが、韓国の成長を全体的に下支えしているのだろうなということは容易に想像できる。

コメント

  1. 本当に韓国の電気料金安いですね。なぜなんでしょうね。国が補填しているのでしょうか。

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  2. 韓国の電気料金は、日本の電気料金の2分の1。
    韓国は、原子力発電の割合が約34%とフランスに次いで高い。だから、電気料金も安いと原発推進論者は声高に言うけれども、本当なのか?

    韓国の労働者の平均年収は、日本の2分の1だ。
    だから、電気料金が2分の1でも、収入に占める電気料金の割合は、
    ほとんど変わらない。
    電気料金を国際比較するなら、
    平均年収に占める電気料金の割合を調べなければならない。

    「内外価格差は燃料・原料の調達方法や、消費量の多寡、国内の輸送インフラの普及状況、人口密度、あるいは為替レート等といった様々な要因によって生じるため、内外価格差のみを取り上げて論じるのは現実的ではありません。」
    (エネルギー白書2010より引用)

    電気料金の国際比較といっても、為替レートの変動の影響は特に大きいと思います。


    ユーロ/円だと、2008年7月に169円.93銭だったものが、リーマンショックの後、史上最高値更新後わずか3ヶ月で2008年10月27日に113.58円まで一気に円高進行しました。
    たかだか3ヶ月の間に約1.5倍もユーロ安円高になりました。
    つまり、日本の電気料金がユーロ圏の国(フランス・ドイツ・イタリアなど)の電気料金に対して、3ヶ月の間に約1.5倍ユーロ安円高になったということです。


    米ドル/円だと、2008年8月に1ドル110円だったものが、リーマンショックの後、わずか4ヶ月後の2008年12月に1ドル89円まで一気に米ドル安円高が進行しました。
    たかだか4ヶ月の間に約1.26倍も米ドル安円高になりました。
    つまり、国際比較すると、日本の電気料金が、米国の電気料金よりも4ヶ月の間に約1.26倍になったということです。

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