「三鷹の森 ジブリ美術館」へ初めて行く。その空間全てが作品だった。

先日初めて「三鷹の森 ジブリ美術館」へ行った。前々から行こう行こうと思っていたのだけれど、やっと実現した次第。

ジブリ美術館は一般的なイメージの美術館とは様々な面で異なる。


屋上のロボット兵。みんなここで記念撮影してたね。
予約が必要

まずは入館に予約が必要だというところ。

あの日も人がいっぱいだった。予約で入場制限をしてあれなのだから、制限をハズしたらもうどうなることか・・・ゆっくり鑑賞などできないだろう。

確かに予約は面倒だけれど、それが宮崎監督なりの配慮であり、思いやりなのだろう。


順路がない

そして順路が無いということ。美術館のパンフレットにこんな言葉が書いてあった。「迷子になろうよ、いっしょに」。なるほど。ジブリ美術館を楽しむのに順路はいらない。自由でいいんだということだろう。


「作品の鑑賞」ではない

普通、美術館は絵画や彫刻などが整然と陳列され、それらの作品を鑑賞するというかたちになる。

しかし、ジブリ美術館を思い返してみると、作品と言える作品があったか?と思う。どちらかというと、テーマパークに近い感じがした。

展示も楽しめるが、井の頭公園が近いという緑に囲まれた環境、美しいステンドグラスの光、高い吹き抜けの空間、無駄に思えるが子供が好きそうな小さな部屋、ランプやエレベーターや蛇口のディテール・・・

その空間にある全てがひとつの世界であり、作品であると感じた。


こどもたちを意識している

美術館は普通、大人の楽しみだ。その一例として、美術館では静かにすることが求められる。しかし、ジブリ美術館ではワーワーギャーギャー(^^); もちろん、それでいいのだ。

絵本があったり、併設された映画館もこどもたちが座りやすい高さ、展示のガラステーブルもこどもたちが見やすい高さ。

一番感心したのは、映画館の前で入館待ちをするロビーにあった壁に向かって高くなっている坂。一見無駄に思えるのだけれど、こどもたちの行動を見ているとそれがまったく無駄ではないことがわかった。こどもたちは、その坂を登って壁に体当たりをして暇つぶしをしているのだ。

きっとこれは意図したものだろう。宮崎監督がいかにこどもたちの行動をつぶさに観察しているかがよくわかる。またそれは同時に、いかにこどもたちに対して愛情をもっているかということに他ならないだろう。宮崎監督はそんなこどもたちを見てニヤニヤしているに違いない(^^)


「アニメーション」の原点を学んだ

展示されていた様々なゾートロープでもって、アニメーションとは一体どういった原理で行われるのかということを実感した。素晴らしい展示だったと思う。

アニメーションとは簡単にいえば、パラパラ漫画のことだと思っていた。しかし、紙ではない立体物がアニメーションしているゾートロープを見て、それは違うと直感した。

言葉で表現するのは難しいけれど、あえて言葉で表現すれば、それは光の明滅によるのだと感じた。

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