強気の相手に弱気な態度では対等な交渉になりませんぞ | 中国 首脳会談を拒否「日本、雰囲気壊した」 - 日経

日経10.10.30朝
・・・中国外務省の胡正躍次官補は29日夜、「日本が我が中日外相会談の内容で事実でないことを発表し、両国の指導者がハノイで会談すべき雰囲気を破壊した。この結果は日本側がすべての責任を負うべきだ」と述べた。胡次官補は①日本外交当局の責任者が別の国と一緒になって釣魚島(尖閣諸島の中国呼称)問題を大げさにした②メディアを通じて中国の主権と領土を侵犯する言論を流した③東シナ海問題での原則的な合意を履行する中国側の立場を歪曲(わいきょく)した―と指摘。・・・福山副長官は「もし根拠のない報道でキャンセルしたのなら遺憾だ。誤解を解いていく努力はしないといけない」と指摘・・・

この記事は今日の日経の1面トップだった。

しかし福山哲郎官房副長官は「誤解を解いていく努力はしないといけない」とおっしゃいますが、中国は「誤解」をしているのでしょうか。

3つの理由を見てみる。

まず「尖閣問題を大げさにした」なんてのは感情論だ。

「日本メディアが中国に不利な言論を流した」というのは言論の自由がある日本では当然のことで大きなお世話だし、あなた方も散々やっているでしょう?

「東シナ海問題の中国側の立場を歪曲した」というのは何をどう歪曲したのかわからない。

ということで、「誤解」をしているわけではなく、何とか理由をつけて首脳会談を拒否したかったとしか思えないのだけど。しかも、あからさまに日本に責任を転嫁しつつ。けしからん。

尖閣ビデオの件もあるし、こういった状況は想定内だったけれど、相手がこういった強気の態度に出ている時に「話し合いましょう」という弱気な態度では対等な交渉にならない。少なくとも現時点では、そもそも中国側には話し合いをするつもりはないだろうし。

せめて「中国の言っていることは理解出来ない。これから分析する。」くらいは言っていただきたいものだ。

ただ、正しい正しくないを超えて、とにかく強気な中国の対応がうらやましくもある。なるほど。この件の本質は、中国国民にそう思わせることなのかもしれない。

日本は今後も大人の対応をとりつつも、断固とした意志をより明確に示していくべきだろう。

そう考えると、この件はむしろ日本に有利とも考えられる。今回の件で中国はより「ダダっ子中国」を、日本はより「大人な日本」を世界にアピールしたわけだから。

今後も首脳会談をどんどんアプローチしていって、何度でも拒否されればいい。今のグローバル世界では、それだけで中国への圧力になるだろう。とにかく、国際世論を味方につけよう。国際世論に頼ってはいけないが、国際世論はテコになる。

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