2010年2月26日金曜日

Appleの長年のUI研究の成果だなぁ - 「iPhoneヒューマンインタフェースガイドライン」

今日も今日とてAppleのiPhone開発日本語ドキュメントを読みあさったわけだが、やっと個別のフレームワーク以外のドキュメントを読み終わった。

最後に読んだのが「iPhoneヒューマンインタフェースガイドライン」だった。これはAppleの長年のUI研究の成果だなぁと感じた。

iPhoneの優れた特徴は沢山あるが、一つだけ挙げろと言われれば、それは洗練されたUIだと答える。

それは単に見た目にキレイだという事だけではない。このドキュメントを読むと、iPhoneのUIがユーザーの心理やモバイルデバイスである事の特性、マルチタッチインターフェースの精度の低さにより引き起こされる問題など、あらゆる事を考え抜いた結果のデザインである事がよくわかった。

特にそれを感じたのはこの部分だ。

iPhoneヒューマンインタフェースガイドライン」 PDF P127
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起動画像を提供するのは、ユーザ体験を向上させるためです。以下を提供する場ではありません。
■スプラッシュ画面などの「アプリケーション開始体験」
■「・・・について(About)」ウインドウ
■ブランド表示要素。ただし、アプリケーションの最初の画面の一部を構成する固定のイメージである場合を除く
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起動時間を最小限に削減するためにあらゆる努力をし、注意を引くよりもむしろ、起動中であることを意識させない起動画像をデザインするべきです。
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これらのガイドラインに従うと、質素でつまらない起動画像になると思うかもしれませんが、そのとおりです。起動画像は芸術的表現の機会を提供することを目的としていません。迅速に起動してすぐに使用を開始できるというユーザのアプリケーションに対する認識を向上させることが唯一の目的です。
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「質素でつまらない起動画像になると思うかもしれませんが、そのとおりです。」と来たもんだ(^^);

キビシイ。非常に徹底したポリシーだ。小手先の見た目の美しさよりユーザー体験の向上を最優先させる。

ユーザー体験を最優先に考えて、必要であれば見た目の美しさを追求したりアニメーションもおしみなく使う。しかし、もしそれがユーザー体験を邪魔するようであれば、容赦なく切り捨てるというわけだ。

洗練されたUIをデザインするためには、このように「容赦なく捨てる」ことが大事なのだということを再認識した。

このドキュメントはiPhoneだけでなく、Androidやその他のモバイルデバイスのUIデザインにもきっと役に立つだろう。Appleの長年のUI研究の成果をわざわざドキュメントとしてまとめてくれているのだ。活用しない手はない。