マイクロソフト 子会社,携帯データ消失

日経09.10.13夕
・・・(MS)と米携帯電話大手のTモバイルUSAは12日,携帯ユーザー向けにデータを預かる事業を手がけるMS子会社のサーバー管理ミスで,預かった電話帳や電子メールが消失したことを明らかにした・・・Tモバイルが手がけるスマートフォン・・・「サイドキック」・・・データの復元は難しいもよう・・・

ネット史上最大の惨事のひとつ発生―Microsoft Danger、T-MobileのスマートフォンSidekickのユーザーデータのすべてを失う - Tech Crunch JAPAN
によると,サーバーのクラッシュではなく,SANをアップグレードするためにバックアップ作業をしようとしたが,失敗してデータを消失してしまったようだ。なんという皮肉な・・・

Tech Crunchの記事でも指摘されているが,なぜデータをクラウドに置く仕組みなのに何重にもバックアップしていなかったのか。弁解の余地はない。

Googleならまずこういう事故はないだろう。Googleのデータベースは根本的に分散データベースで,データ書き込み時に複数のサーバーに書き込む。だから一つのサーバーがクラッシュしたからといってデータが消失することはなく,逆にデータを完全に消去する方が難しいくらいだろう。

つまり,SANだのバックアップだのという次元ではないということだ。構造が根本的に違うのだ。

これが「クラウドとはGoogleのことである」と考えるようになった一つの理由でもある。大体そもそも「クラウド・コンピューティング」という言葉はGoogleのCEOであるエリック・シュミットさんが提唱したものなのだから当たり前といえるが。

逆に言えば,MSのクラウドは根本的な構造に問題があるのではないか?ということでもある。


その後の続報。
Microsoft/Sidekickの大惨事、続報―「ユーザーデータの大部分、回復可能」と判明 - Tech Crunch JAPAN

今回の事故の原因を「今回のサービス中断の原因をシステムの異常作動と断定しました」だそうだ。

一応復旧できる見通しであることを考えると,思っていたほど単純なシステムではなさそうだ。

とにかく,クラウド時代では特に,データのバックアップがいかに重要であるかを再認識させられる事故だ。

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