宝島社の2面広告 「女性だけ、新しい種へ。」

日経09.09.24朝
女性だけ、
新しい種へ。

この国の新しい女性たちは、可憐に、屈強に、理屈抜きに前へ歩く。
この国の女性たち。別の言い方で「女の子」、あるいは「女子」、あるいは「ガールズ」。
彼女たちのファッションは、もう男性を意識しない。
彼女たちは、もう男性を見ない。もう、自分を含めた女性しか見ない。
彼女たちのファッションは、もう欧米などに憧れない。
それどころか海外が、自分たちに驚きはじめている、でもそのことすら気にもかけない。
彼女たちはもう、「年齢を捨てなさい」などという言葉など持っていない。
そんなこととっくに思っている。いや、もうとっくに実現している。
このままいくと、女性は男性など必要とせずに、自分たちの子孫を増やしはじめるのではないか。
彼女たちは新しい種として、これからますます闊歩し、飛躍し、謳歌していく。
さてもう片方の種は、果たしてどこへ行くのだろうか。
それとも、指をくわえたまま、どこにも行かないのだろうか。
世界で、ある意味、もっとも平和で、もっとも進化した、この不思議な国で。

発行部数No.1へ。宝島社の女性誌

上記の文章は右側で一面。左側は安野モヨコさんのイラストで一面。

宝島社は2週間ほど前にも前例を見ない2面広告を出していたが、2面広告はとにかくすごい迫力だ。

文章は・・・とにかく「女子」がすごいことになっていて、周りと関係なく「進化」していっている、と。

消費のけん引役として「女子高生」がもてはやされるようになってすでに久しく、そういった面では特に新鮮味は感じない。

新鮮味を感じるのは、女子化(?)が先鋭化するあまり「女性だけ」とか「もう男性を見ない」など、男無視的なところにまでいってしまっているところだ。

やはり男としては違和感を感じてしまう。別にいいんだが「もう男なんてしょーもないんだ」という具合に差別されているような感覚すらある。

「女性は男性など必要とせずに、自分たちの子孫を増やしはじめる」に至っては、そんなバカなと思うし。

さらに考えるべきは、日経という新聞に2面広告を打つという意味だ。

深く考えなくても日経の読者は女子よりもオヤジが圧倒的に多いはず。つまり、オヤジへ向けてのメッセージであるわけだ。にも関わらず、男性をアジるような文章なわけで・・・

その意図はよくわからないが、とにかくひっかかる、興味深い広告である。

と自分が書いているということは、多分、宝島社の広告は成功したのだろう。

ネットでもニュースになっていた。
<安野モヨコ>活動再開を宣言 新聞見開き広告にイラスト掲載「ドキドキですが…」(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

その後,宝島社自身による広告意図を述べているページを見つけたので,それについても書いた

コメント

  1. あの意見広告の編集者は生殖を自分の力だけでやるらしい。

    もしほんとに出来たら、日本の女性は肉体的には「進化した」
    と認めてあげましょう。脳は確実に退化してますが。

    返信削除

コメントを投稿

このブログの人気の投稿

レオナルド・ダ・ビンチはなぜノートを「鏡文字」で書いたのか?

macでsmb(samba)共有サーバーに別名で接続(別アカウント名で接続)する方法

Google DriveにCURLでアップロードするには?